本物への想い @ モバックショウ
 
 2015モバックショウで、ツジ・キカイが、パン、洋菓子、ピッツァの分野で、本物への想いを発信。
 
「おいしい」と、ふと呟いてしまうパン


小倉孝樹シェフ
東京・立川市の「ムッシュイワン」や、同三鷹市の「ポラリス」など複数のベーカリーを経営。香りを大切にしたパン作りは、多くの食通をうならせる。
何の予備知識もなく何の気なしに食べた時に、ふと「うまいじゃない」と呟いてしまうような、そんなパンを作りたいですね。そこには飾り付けもパフォーマンスもいりません。そういうパンはシンプルで完成度が高く、飽きがこないんですね。
 目隠しして食べたときに、ちゃんと答えが出るようなパンじゃないかと思います。ふとすれ違ったときに、思わず振り返ってしまうようなパンとも言えるかも知れません。
 技術についていえば、当たり前のことを当たり前にやれるかどうかに尽きると思います。継続は力なりとはよく言ったもので、モチベーションを維持して繰り返しやれるかどうかが、一流になれるかどうかを分けると思います。あとは、毎日平常心で、一定レベル以上の製品を安定して作り続けられるかどうかですね。
 焼きについていえば、例えばイギリスパンを下火を効かせて一気に焼こうとすると、普通は底が真っ黒になってしまうんですね。かといって、時間をかけて焼くと、クラストが厚くなってしまいます。ツジ・キカイの窯は、イギリスパンを短時間で、私が理想とする状態に焼き上げてくれるんですよ。
 
香りをテーマにした洋菓子作り

西園誠一郎シェフ
「伝統の昇華」「記憶に残る香り」をコンセプトにした洋菓子店の枠を超えたブティック「Seiichiro, NISHIZONO」を昨年末にオープン。アジアへの指導など幅広く活動する洋菓子界のホープ。
本物のフランス菓子はクラシカルで、伝統に裏づけされたものだと、自分の中では解釈しています。
 その伝統的な製法を使って、自分なりのものを表現できたらと考えています。僕は自分の店では、メインのコンセプトを「香り」においています。
 味よりも香りの方が人の記憶に残ると思っていて、ひとつひとつの製品について、フィーチャーする香りを決め、その香りを連想する色をビジュアルに出していくようにしています。例えば緑だったら草の香りとか、そういうことです。ですので、商品数は10アイテムと、かなり少ないんですね。
 薔薇の香りをフィーチャーした「ドラマティック」という名前の商品があります。ローズの香りを効かせたホワイトチョコレートムースの中に、ラズベリーのジュレと、マロンを炊いたものが入っています。薔薇の香りをかいだときに自分の中に沸き起こったイメージを原点にして製品を組み立てています。
 ツジ・キカイの窯は、スチームコンベクションオーブン「ベイキープロ」を使用していますが、自分の理想の焼き方ができて、焼きムラもなく満足しています。石窯「エレガンス」は、よりしっとりと焼きたいアイテムに最適です。
 
 
ナポリピッツァはダイエット食


牧島昭成シェフ
イタリア・ナポリで修業を積み、2010年にナポリピッツァ職人世界選手権STG部門で優勝。ナポリ市長より「ナポリのピッツァと文化の親善大使」に任命される。日本をはじめ世界への普及に尽力。名古屋で行列のピッツェリア3店舗を経営。
ナポリピッツァの魅力は、ナポリ人自体の魅力と重なります。彼らは、好きなことをやりたい放題にやって、そこにきらりとしたセンスがあって、それでいて田舎もんなんですよ。そんなナポリ人たちに、何百年も食べ続けられてきたのがナポリピッツァなんですね。1週間に5~6枚は食べているんじゃないですかね。日本だとラーメン好きな人は2日に1回ぐらい食べると思うのですが、そんな感覚で食べるんですよ。
 価格はシンプルなもので1枚500円以下です。アメリカのピザだと、1枚を何人かで分けて食べますが、ナポリピッツァは、1人1枚食べるのが一般的です。500キロカロリー以下のものもあり、ピッツァでダイエットをしている人もいるくらいです。日本でも同じように安く提供できれば、みんなが1回の食事として取り入れてくれるのではないかと本当に思っています。
 そんなナポリピッツァを焼くのにこの上なく適しているのがツジ・キカイの石窯です。ある冬の屋外のイベントで、気温約4度Cの中、ピッツァを300枚くらい焼いたのですが、あるガス窯で焼いていたら窯が放熱して焼けなくなってしまったのです。隣で焼いていた電気窯を見たら、なんとフル稼働の状態が続いて焼けていました。それがツジ・キカイの石窯だったのです。
 
石窯&オーブンメーカーとして理想の焼成を追求し続ける
 
山根証氏
ツジ・キカイ代表取締役社長。「究極の石窯」をコンセプトに、パン、洋菓子、ナポリピッツァの分野で理想の石窯の開発に取り組む。シェフの意見を取り入れ、自社、純国産で設計開発するという信念を貫く。

ヨーロッパの食文化のすばらしさを伝え広めることが、ツジ・キカイに与えられたミッション
本物を伝えるためにシェフと共に歩む

 ヨーロッパの食文化の素晴らしさを伝え広めるのが、私たちのテーマですが、日本にも醤油や味噌、日本酒などの発酵食品をはじめとした素晴らしい食文化があります。共に、自分に感動を与えてくれたり、なくてはならないものなので、人としてその素晴らしさを理解し、広めたいとの想いから研究し続けています。すなわち、どこの国の文化なのかが重要なのではなく、そのものの本質的な魅力を深く知ることで、自分と多くの人の歓びに繋がることが目標です。そのためにその国や伝統を知ることは重要になります。本当に素晴らしいと感じられるものに出合い、それを多くの人と共有したいんですね。
 今回のモバックショウで活躍してくれたシェフたちは、パン、洋菓子、ナポリピッツァの分野で、まさにその本質的なそのものの価値、魅力を深く追求し、同じ想いで歩んでいける方たちばかりです。そんな素晴らしいシェフたちと理想の焼成を追求するメーカーとして、日々、前進していきます。



株式会社ツジ・キカイ
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